
平成7年(1995年)5月10日の日経新聞に掲載された「ビル・ゲーツからの電子メール」というコラムの切り抜きを今もなお大事に手元に残している。
すでにその切り抜きは、端がきれ、茶色に変色し25年という年月を感じざるを得ない。
そこには以下の言葉が綴られている。
「ミスを冷静に建設的に対応するのと、軽視することとは違う」
「ミスがすぐ責任につながらないとわかれば、アイディアを出し合って変革を提案しようとする雰囲気が生まれてくる」
「率直に言って、マイクロソフトが直面している問題のひとつは、ほとんどの従業員がたいした失敗を経験していないことだ」
そしてさらには
「ミスをした人を会社は必要としている」
「どんな会社にも、ミスをして、それを最大限生かしたことがある人が必要なんだ」
と結ばれている。
この記事を目にしたのは36才になったばかりの年。会社に入社して丸10年、本流とは違った少し異端的な仕事をしていた頃で、さまざまな悩みをかかえ自分なりに必死に仕事に向き合っていた頃である。はたして自分はこの会社に必要としているのかさえ思うことがあったが、肩の力がすっと抜けて救われた気分にもなった。
以後、この記事を数年にわたり、新入社員のオリエンテーションの場で紹介し、鼻向けとして紹介したこともあった。
この年の8月、マイクロソフトはWindows95を発売、世界に旋風を巻き起こしパソコンの世界に革命を起こしたことは記憶に新しい。
